勝ち組の成果主義(4月15日)
『ここが違う! 勝ち組企業の成果主義』(柳下公一著・日本経済新聞社)を読みました。著者の柳下氏は、武田薬品の人事部長から常務、専務を歴任し、退任後は人事コンサルタントとして活躍されている方です。成果主義がうまく運用されている例として、武田薬品はマスコミでよく取り上げられています。
多くの企業で成果主義を取り入れる際に、人事、総務、経理など成果が数字で判断できない職種にどうやって取り入れるのかがよく議論されます。無理矢理成果主義に当てはめようとしている企業もあるようです。
自己裁量権のあるなしと、数値目標で判断できるかが、武田薬品では成果主義を取り入れるかどうかの基準になっています。そのため、組合員で成果主義が取り入れられているのは一部です。営業職の「事業場外労働」、研究職の「専門業務型裁量労働制」などみなし(裁量)労働時間制が労働基準法で定められていますが、これらの労働時間制の対象になっている社員です。
上司の指示、方針に従う一般社員については行動面をみているようです。成果の上がる行動特性を「コンピテンシー」といいますが、この行動基準に沿って行動できたかどうかを評価しています。
成果主義を取り入れようとする企業は、人件費抑制がまずありきという場合も多いようです。「成果主義を採用すれば、給与が上がる人がいれば下がる人もいる。トータルとしては、プラスマイナスゼロが通常の状態です。大半がマイナスになれば、確かに人件費は抑えられるだろうが会社の状態は惨憺たるもの。こんなことを望む経営者はいないはずだ」と柳下氏は忠告しています。

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